おせち料理に欠かせない料理の一つとして栗きんとんがあります。甘いあじつけの料理として、他の料理の口直しとしても食べることができ、小さな子供にも人気のある料理です。栗きんとんがおせち料理として食べられているのは、栗が縁起の良い食べ物だからです。栗きんとんにはかち栗という別名もありますが、かち栗は「勝ち」という言葉を連想させることから、勝負運をあげる食べ物として、昔から人気があります。
また栗きんとんの黄金色は、黄金を連想させることから、金運の向上を願う食べ物としても、広く食べられています。おせち料理に入れられる栗きんとんは家庭で手作りしたものが使われることが多いのも特徴です。栗きんとんの作り方は比較的簡単で、加熱した栗の実に甘い味付けをしたあんをかけるだけで作れます。あんは粘り気と甘みを出すために砂糖や水を使用して作られますが、栗きんとん独特の黄金色の見た目にするために、サツマイモがあんの材料に使われることが多いです。
家庭でより簡単に栗きんとんを作る方法として、多くの家庭で行われているのが、生の栗を使う代わりに、栗の甘露煮を使う方法です。固い栗の皮をむいたり、長時間加熱する必要もないことから、忙しい年末に作るには非常に便利な方法です。あんに使われるさつまいもは通常の中身が黄色いものが使われるのが一般的ですが、地方や家庭によってはムラサキイモなどが使われることもあります。あんが紫色になるので、お正月の落ち着いた雰囲気にも向いています。